ついつい出不精になってしまう冬の時期、手近な野母崎半島一周などいかがでしょうか。

正確には長崎半島という名称ですが、親しみを込めて野母崎半島と呼ぶ人も多いこのエリア。子供の頃遠足で散々行った、と仰る方も、大人になって訪れるとまた違った魅力が発見できるかもしれません。県の中でも最も南に位置する野母崎半島は、他の土地よりも心なしか暖かく、春の予感も早めに感じられます。花や木々も緑を残し、ここに冬は来ないような気さえしますね。

ご家族で、恋人どおしで、思い出を辿る野母崎めぐり、是非足をお運びください。

ということで早速、深堀のほうから、まずは善長谷(ぜんちょうだに)教会へ行ってみましょう。

三和、平山地区からも抜けられますが、市内からは素直に深堀から抜けたほうがいいでしょう。いずれにせよ道は狭く緩やかではありませんので、運転初心者の方はじゅうぶんご注意くださいね。
教会への道は案内板が出ています。その道を入り突き当たったら左へ、そのまま道なりに登ってゆくと教会が見えてきます。

教会下の駐車スペースに絶景ポイント。香焼の港でしょうか。他にも高島などの島が全面に見渡すことが出来ます。
丘の斜面に建つ善長谷(ぜんちょうだに)教会。

映画のロケなどでもよく使用されるこの教会は、一般の方でも中に入ることができます。ステンドグラスなどの美しい装飾品に心奪われる思いがすることでしょう。

教会裏には、フランス、ルルドの泉の奇跡100年に因み建設されたルルドがあり、ベルナデット像や奇跡の水などを見ることができます。
愛らしいベルナデット像
善長谷集落の始まりは1804年とも1823年とも言われており、明治時代にカトリックに改宗した家族だけがこの地に残ったということです(現在の聖堂は1952年に再建されたもの)。


長崎の教会
善長谷教会 紹介ホームページ
http://www1.odn.ne.jp/tomas/zentyoudani.htm





海沿いに出て蚊焼を抜け山道を南へ。途中 「くじらが浜」海水浴場にちょっと寄り道してみます(岳路海水浴場そば)。細い道なので、ここは注意深く進みましょう。軽自動車がオススメですね。
こちらでは夏場、音楽フェスがあり若者で賑わいました。音楽イベントは川原海水浴場でも行なわれており、新しい「夏の風物詩」のひとつと言えるでしょうね。
そんな海岸も冬は静かなプライベートビーチ。往時を偲ぶには最適。もう少し南に下ると軍艦島を目の前に仰ぐ高浜海水浴場もあります。 さて、ひと時の感傷に浸った後は待望の昼食。「野母崎 海の健康村」へと向かいましょう。



適度に歩き回り、程よく疲れた頃。
ちょうど良い場所に「野母崎 陽の崎温泉 海の健康村」という施設があります。

温泉、物販店など施設も充実しており、休憩、気分転換に最適。一面ガラス張りで目の前に雄大な海が望めるレストランでのお食事もオススメです。ヒラス、アジ、アコウなど土地のお魚が使われた「陽の岬定食」をはじめ、手軽な旬のメニューが楽しめます。

他にも日帰り温泉パック、会席料理などたくさんのプランがありますので、詳細はホームページのほうで是非チェックしてみてください。


野母崎 海の健康村
ホームページ
http://www.nomozaki.or.jp/

陽の岬定食




おなかもいっぱいになり充分休んだところで、腹ごなしに「権現山展望公園」へ向かいます。

ここはかつての幕府・遠見番所跡ということもあり、この旅いちばんの絶景ポイント!冬だというのに様々な草木が未だ茂っており、道の側面には小さな水仙も群生しています。2月〜3月には椿が咲き誇ることでも有名で、ここでしか見れない「白椿」もあります。

展望台に登ると一面に東シナ海が見えます。まさに日本本土の先端。

遊歩道なども充実しており、こちらの場所がお目当てなら早めに訪れてゆっくり探訪されるのも良いと思います。散策には最適ですね。冬場も、風がなく日が当たっていれば、そこそこ暖かいですので、お弁当を持っていかがでしょう。

おなじみの「まごころの鐘」。

1982年に広島の「悲願の鐘」に呼応する鐘として設立されたものです。子供の頃、撞いて鳴らした方も多いのではないでしょうか。
まごころの鐘(1982年建造)



樺島灯台(1932年完成)

まだ元気が残っていたら、半島の先をぐるっと周り、橋を渡って樺島まで足を延ばしてみましょう。

こちらは元々島だった地域ですが、1986年の樺島大橋(全長227m)開通により、とても便利になりました。こうして車で直接来れるのも橋のお陰ですね。

樺島といえば「大うなぎ井戸」が有名ですが、ここは雄大な景色目当てで一気に灯台まで登ってみましょう。小学校の横を通り細い道を。運転にはじゅうぶん気をつけてくださいね。灯台には駐車場がありますので車でも大丈夫です。

見過ごしがちですが灯台の前に資料館がありますので、お時間ある方は是非寄ってみてはいかがでしょうか。様々な資料が展示されており、息抜きに楽しめます。 大きな地図も貼ってあり、現在自分が居る場所や今まで辿って来た道筋を目で確認することが出来ます。こんなに来たのか…と感慨深くなりますね。

こちらの資料館は、ご利用無料、扉を開けて自由に入ることが出来ます。灯台の下には公園もあり、ちょっとした散策や休憩も出来ます。


半島に戻り、来たときとは反対側(川原方面)を街方面へ。その途中にあるのが「サザンパーク野母崎」。

野母崎といえば「サザンパーク野母崎」ですが、ここは帰り際にちょっと立ち寄るのではなく、日を改めてまたゆっくりと訪れたいところですね。

長崎県亜熱帯植物園
ホームページ
http://anettai.org/
サザンパーク野母崎
ホームページ
http://www.ne.jp/asahi/nagasaki/mdn/spn/spn00.html



いかがだったでしょうか。

今回あちこち回ってみて、千葉の房総半島をふと思い出しました。やはり、南国トロピカル、広大な海、海産物が売りの日帰りリゾート地といった共通点があります。

半島と考えると、狭いような、先がないような感覚を持ちますが、広大な海が繋がっていると思うと、世界は広いなと感じることが出来ます。ここは日本の一方の端であり、国境に近い場所でもあります。エキゾチックな感覚は市内だけではなく、この野母崎半島でも充分満喫できました。 海の向こうには何があるのでしょうか。いろいろ思いを馳せるのもいいかもしれません。

   

※マップ・アクセス等詳細は、それぞれのURLをご覧ください。

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