POP の道を外れない



いろんな音楽が好きだし、はまったジャンルも多数。だが実際自分でやるには、向き、不向きもある。始めのうちは、どんどんいろんなことをやるべきだが、やがて道をひとつにする必要も出てくる。たまには迷い立ち止まることもあるだろう。そんな時の為に用意してあるのが Popの道を外れないためのバイブルテープだ。古いのでテープ。ま、バイブルだから(笑)。元ネタは H-Wonder氏が事務所に借りていた Pops大全集の10枚組CD。彼に「これ聴くー?」と言われ、暇つぶし半分で聴いてみたら、結構良かったので、良いものだけ残しておくことにしたのだ。基本的に、流行った当時リアルタイムで俺自身が聴いたことがあるもの中心で選んだ。あと、お店とかのBGMとしても流せるような、スタンダードで軽めの選曲にしてある。ある意味、それがPopの真髄だと思うし。で、実際にも、麹町のある店で 2ヶ月間流され続けた。せっかくだから、その中身を少し紹介するね。


- Born To Be Wild
景気付けの一曲目。オリジナルが入ってるけど
ホントはベンチャーズ・バージョンがカッコイイと思う。
でもそれじゃPopと言えないんだよなぁ。なかなか難しいんだよ。


- 青春の光と影
似たようなタイトルが粗製濫造されて今や訳が判らないが
ここを読む人なら、どれのことか判るよね。


- Everybody's Talkin'
黙祷…。

- Raindrops Keep Falling' On My Head
- I'll Never Fall In Love Again
バカラック2題。言うことなし。

- An Old Fashioned Love Song
もちろんThree Dog Nightバージョン。
彼らがビーチボーイズと関係が深いと知ったのは、この曲を知った20年後!
ポール・ウィリアムズ「作曲」で大ヒットした曲は、これが唯一では?


- Without You
もちろんニルソンバージョン(オリジナルは Bad Finger)。
ダブル黙祷…。


- カリフォルニアの青い空
これは邦題でなくては!
たくさんの曲、たくさんのアーティストを知っている私だが
どれか一曲、特別な曲を選べと言われたら、これを選択するだろう。


- あの娘におせっかい
これも邦題でなくては!!
どれか二曲と言われたらこれも追加。
ポールの曲では、この曲とBack Seat Of My Carが二大名曲。
この二曲が好きではないなら本当のポールを貴方は好きではないのだ(断言)。


- Lovin’ You
黙祷…。

- 恋にノータッチ
- All By Myself
エリックカルメン / ラフマニノフ 2題。
この邦題はおもしろすぎ。
切なさはノータッチが上で普遍性は後者かな。
ちょっと産業バラードっぽいけれども。


- ふたりだけのデート
もちろん(?)ベイシティローラーズだよ。
これに関してはまた後日改めて書こう。長くなりそうだからさ(笑)。


…以上 A面おわり。



書き忘れたけど曲は年代順に並んでる。ここからは B 面なんだけど、ちょうどこの頃からヒット曲=時代の歌という感じが薄れて行く。流行っていた当時へのノスタルジックな感情はあるけど、歌が生活の全て、という感じでもないんだなぁ。多分、洋楽サイコー!という図式が崩れ邦楽の立場が上がって来たこととも関係あると思う。あとは70年代ロックの衰退かな。ジャンルにも、それほど拘る必要がなくなったんだよな。というわけで曲目ね。

- ハッスル
もちろんヴァンマッコイさんの。
初めて聴いたのはオールナイトニッポンで。まだリリース前だったはず。
妙に懐かしいような高揚するような気分になったのを覚えている。


- セプテンバー
EW&F。どんどん速くなって来るのがイイ。

- Le Freak
シックですね。ナイルロジャーズです。
80年代にあんなに活躍するとは誰も思ってなかったでしょうね。


- What A Fool Believes
マイケル・マクドナルド好きの俺にとっては
これこそがドゥービーなのである。最強メンバー時代だね。

- Breakfast In America
ヒットの仕方や曲調も 70年代前半ぽくて
なんだか懐かしい感じがした曲。当初は日本だけのシングルカット。
Supertramp は今でも私のフェバリットグループのひとつだ。


- ハートオブグラス
こんな変テコな曲には、かつてお目にかかったことがなく
初めて耳にしたときは恐ろしく新鮮だった。
時代が変わったんだー、と本当に実感できた曲だった。
今でもそう思う。プロモのデボラ・ハリーも Good!


- ラジオスターの悲劇
これは邦題でなければ!
つか、久々の「使える」邦題だったねー。
この曲も新時代の予感がしたです。


- Kiss On My List
H&Oで一曲、といえばこれを選ぶかな。
良く出来た曲だと思ったもんだ。


- ニューヨーク・シティ・セレナーデ
タイトルを言うのは、ちと恥ずかしいが、
久々のバカラック、痒いところに手が届くような逸品。
ちなみに私は、この曲と「あの娘におせっかい」のSAXソロが
全ての中で最高のSAXソロだと思っている。


- 墜ちた天使
ま、普通は Centerfoldと言うけど(笑)。
笑える邦題なんでわざわざ書きました。
久々にロック曲で良いと思った曲だったな。
テープには入れなかったけど、ジョーンジェットとか
少しロックが盛り返してきた頃だったと思う。
ワンフレーズだけ登場するギター(Jガイルズ?)がカッコイイね。


- A Woman Needs Love
レイパーカー Jr.の曲。
このテープの中に入れたものの中では、
唯一、H-Wonder氏に借りたCDで
初めて知った曲だ(流行ってた頃は別世界に居たので)。
これは良い、と思ったのでわざわざ選んだ。
彼は時々良い曲を書くんだよな(笑)。


- 君の瞳に恋してる
これも邦題でなければ!
このテープを締める意味でもこれを選んだ。
日本以外では殆ど誰にも知られてないカバーだけど
オリジナルより、やっぱりこれ(BTG)が良いよね。



以上、バイブルテープ紹介も終了。ちょっと当たり前過ぎる選曲かも、だけど Popの道って案外こんなものではないかな、と。陽が傾いてきた頃に、ひとりで部屋で聞くラジオ…。この感覚は誰にでも共通で永遠なものと思う。
というわけで 次回は裏バイブルテープを紹介するね。Pops の世界は奥が深く「裏バイブル」こそ、実は「王道」だったり。でもオムニバスだから軽めに深く。う〜ん、難しい。








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